2月|白雪の記憶|哲学犬

哲学犬の詩

凍てつく風の中、白雪が舞う。


​​音のない世界に、静けさだけが降り積もっていく。

​その中で、君は出会った。

白銀の景色に、ひときわ鮮やかに咲く一輪の紅梅に。

​雪に閉ざされた世界で、

その存在だけが、確かに「生きている」と告げている。

​ふと立ち止まり、君は見上げる。

静かに、その花へと歩み寄る。

​その香りは、気高く、凛としていて、

けれど同時に、やさしく心をほどいていく。

​冷たい空気の中で、そっと息を吸い込む。

梅の香りが、胸の奥へと静かに広がった。

​寒さの中で咲くということ。

誰に見られずとも、そこに在り続けるということ。

​その姿は、強さを誇るでもなく、

ただ当たり前のように、静かに咲いている。

​雪の上にしっかりと立ち、風に揺れながらも、折れることはない。

​君は気付いた。

​「生きる」ということは、なにかを証明することではない。

​ただ、いま居る場所で、

自分のまま、在り続けることなのだと。

​雪と、梅と、君。

​その調和に、言葉はいらない。

ただ静かに「生」は満ちている。

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​         「あるがままに見る」
                   **** 西田幾多郎(哲学者)****

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