3月|雪解けの兆し|哲学犬

哲学犬の詩

雪解け水が、さらさらと流れている。
その音に誘われるように、ボクは水辺へと歩み寄った。
足の裏に触れる冷たさが、静かに季節の変わり目を告げている。
ふと視線を落とすと、
まだ冷たい空気の中で、一輪の花が咲いていた。
モノトーンだった世界に、ぽつりと灯る紫。
「きみは、もう春を知っているんだね」
その小さな色は、何も語らない。
ただ、そこに在るだけで、十分だった。
ボクはしばらく、動けずにいた。
「言葉にならない答えは、いつも足元の小さな命が教えてくれる。」

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​           「 万物は流転する 」
                          **** ヘラクレイトス ****

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